地域が補助する新幹線通勤

地方で自宅を購入する場合、家をお得に購入出来る分、通勤時間がかかりやすいのが難点です。
朝早くに起床し、長時間電車に揺られて会社に出社、仕事終了後、ラッシュでもみくちゃにされながら、長時間かけて電車で帰宅、というような日々を、平日送らざるを得ないと言えるでしょう。
そうした負担が耐えられるか分からず、結局地方に家を購入することを、諦めてしまうというご家庭も少なくありません。

この事態に、地域が取り組みを始めたのが、新幹線通勤補助制度になります。
その名の通り、通勤のストレスを軽減するために、毎日の通勤往復分を、新幹線で行って貰えるように、一部交通費を負担するという制度を行う地域が増えているのです。
通勤に新幹線を使う住民を対象に、自治体から補助金が支給されますので、多少の実費を支払ってもあまりある程、非常に快適な環境を作れると共に、通勤時間を大幅縮小することができます。

こうした補助制度を取り入れることで、出来るだけ地方に人を呼び寄せる、地方を活性化することを目的として、近年様々な地域が、この補助制度を取り入れています。
長野県の佐久市、新潟県の湯沢町、埼玉県の熊谷市など、多くの地域で新幹線補助通勤制度を取り入れ、積極的に人々を誘致していると言えるでしょう。

新幹線通勤補助の概要は?自腹分もある?

新幹線補助通勤制度は、自治体によっても決まり事が異なりますが、基本的には、通勤の際の新幹線の交通費を、一部負担するという制度が設けられています。
埼玉県の熊谷市の場合は、月額最大で二万円まで、定期券の有効期間の初日から2年間の間が、補助対象となるのです。
補助対象を超える金額は実費となり、場所によっても異なりますが、大体月々1万円前後が自己負担額となっている方が多いと言えるでしょう。

新幹線通勤補助制度を受ける条件として、5年以上は地域に住む意志があることと決められていますので、2年間を過ぎたら、在来線に切り替えるか、全額自己負担で新幹線通勤となります。
そもそもこの制度は、あくまでまだ通勤になれない、街そのものにも慣れていない人を対象としており、2年間あればある程度は生活に慣れることを見越して、期間限定で設けられている制度です。
2年間の間にある程度ルーティンを組み、その後はどうしていくか決められる期間として設けられています。

こちらはあくまで埼玉県の熊谷市の補助制度ルールになりますので地域によっても細かい部分はまったく異なります。
補助期間を始め、補助金額の内容、条件なども、地域によって細かく指定されていますので、引越し前に、新幹線通勤補助制度対象になっているかを、よく確認しておくことが大切です。

快適に過ごせてストレス減

新幹線は基本的に自由席ですが、休日出社などでは無い限り、平日は大抵の場合座れます。
ふかふかと座り心地が良い新幹線で、仮眠を取っても良し、本を読みながら来ても良し、仕事をしながら来ても良し、自由に過ごしながら、快適な時間を過ごせる点が特徴です。
その過ごしやすさから深い眠りについてしまい、ついつい乗り過ごしてしまう可能性もありますので、十分注意が必要でしょう。

通勤ラッシュの満員電車に揺られることなく、座りながら快適に来ることが出来る、新幹線通勤。
非常に静かな環境も魅力で、仕事前に朝ご飯を食べたり、帰りの新幹線で一杯飲みながら帰るなど、自分だけの特別な一時を作れるのも、魅力と言えるでしょう。

気を付け無いといけないことも

あまりの快適さ、気持ちよさから寝過ごしてしまうという事も注意ポイントですが、他にも、終電の時間が早いという点が注意ポイントです。
在来線と比べると、終電が23時前後な事も多く、呑み会を遅くまでやってしまうと、帰れなくなってしまう可能性があります。
また、万が一終電を寝過ごしてしまったらどうしようも無い為、帰りは特に注意をしないといけないでしょう。

更に、どこの地域も、新幹線通勤補助制度は、期間限定で設けている所がほとんどです。
その為、快適さが普通になってしまうと、在来線に切り替えたときに、心が折れてしまう可能性があります。
あくまでつかの間ののどかさという事を忘れずに、それが普通とは思わないように、注意が必要です。